周囲の心遣い

周囲の人の助けも必要

上手に周囲の人を巻き込む

薬剤師として仕事を始めたばかりのときには、周囲の人に頼ったり仕事を振り分けたりすることにかなり抵抗感を持っていました。

以前に勤務していた病院の薬剤部では就業時間中にひっきりなしに処方箋が回されることが多かったので、その仕事の全てを自分でやらなければいけないという強迫観念に似た気持ちがありました。

今振り返って考えると新人の頃にはそうしたがむしゃらな仕事をしておくことは大切であったと思う反面、より素早く必要な調剤をしていくためには私ではなく周囲に協力を仰いだ方がよかった場面があったのではないかというふうに思います。

病院内には何人かの薬剤師ががいましたが、その全員に平等に同じ数の調剤案件が回ってくるというわけではありませんでした。

院内には仕事の調整役となる管理職の人がほとんど不在という感じになっていたので、処方箋が回ってくるときもたまたまそこにいる人の担当になることも多かったのです。

もし今同じように病院に勤務することになったら、自分だけで全部をしようとするのではなく他に同じ業務が出来る人に依頼をしていたのではないかと思います。

頼るのと甘えるのは違う

私がこうした周囲に頼ることの重要さに気づいたのは、再就職をした現在の調剤薬局のスタッフさんの意見があったからです。

現在の職場では特定の人に負担が集中しないように仕事の分量が管理されており、全員できちんと決まったじかんに終業となるようにと注意をされています。

自分ひとりだけで仕事を抱え込んでいても、結局他の人の終業も遅くなってしまうので結局は他の人にうまく割り振って一緒に帰れるようにしないといけないしくみになっています。

最初は自分に与えられた仕事を外の人に任せるのは責任転嫁のような罪悪感があったのですが、最近はそうしたやせ我慢はむしろ業務の邪魔になることを知りました。

人任せに仕事をさせるのは「甘え」ですが、自分の許容範囲外の仕事を他に余裕のある人に任せるのは「信頼」です。

その違いについてしっかり考えつつ、これからの仕事をしていきたいと思っています。