薬剤師の女性が持つ悩みナンバーワン
薬剤師として勤務をしている人の約半数は女性と言われています。
医療関連の資格は取得まで時間がかかるものの、一度取得をすれば一生の仕事にしていくことができることから、妊娠や出産のためにどうしても一時的にキャリアを中断しないといけない女性から多く取得が希望されています。
私自身薬剤師という資格には医師や看護師のように直接的な治療を行うことなく、専門的な知識を持って仕事をしていくことができるという点に魅力を感じて取得をしました。
しかしいくら就職や転職に有利な専門的な仕事であるとはいえ、全く不安なく仕事を続けることができるかというとそういうわけでもありません。
薬剤師として勤務をされている女性全体へのアンケート調査でも、妊娠や出産による一時退職と再就職に関する悩みは多く寄せられます。
長く勤務をしていくためにはその職場で育児休暇がきちんと取得できるかということが問題になってくるので、仕事を選ぶときにはかなり重要な項目として比較がされています。
法律的には必ず取得できるようになっています
先にきちんと説明をしておきたいのは、育休や産休といった一時休業は労働基準法によって規定がされているためどんなところに就職をしていても必ず取得ができるということです。
労働基準法第65条には産前の6週間、産後の8週間は本人が請求をした場合には必ず休暇を与えなければいけないという規定があります。
これは事業所が自由に決めてよい項目ではなく、仮に休暇をとれないような就業規則を作っていたとしても労働基準監督署に訴えれば改善命令が出されます。
逆にそれぞれの職場が独自に上記以上の休暇を設定しておくことは可能で、産後1年~3年ほどを育休として認めている事業所もあるくらいです。
育児休業はまた産休と別に扱われるので、実際に出産をしない男性であっても取得をすることができるようになっています。
つまりよく職場の悩みとして聞かれる「産休・育休がとれない」というのはあくまでも雰囲気的な問題であるということになります。
産休や育休がとれる職場かの判断は?
産休や育休は法律で規定があるものの、職場全体が非常に忙しかったり上司や同僚がそうした子供のための業務短縮を煙たがったりしている場合にはなかなか平然とは取得ができないものです。
そこで就職や転職をするときに注意してみておきたいのが、その職場で以前に産休や育休を取得した実績があるかということです。
産休・育休が取りづらい職場というのは大抵の場合、それまで実際に取得をした人がいなかったり、いてもかなり以前であったりします。
つまりそこでの仕事が産休や育休で欠員が出ることを全く想定していないということになりますので、そうしたところで突然に取得したいと言い出しても嫌がられるだけとなってしまいます。
逆に毎年誰かが産休や育休を取得しているような職場の場合には、欠員があってもよいようにシフトなどが組まれているので申し出がしやすく残ったスタッフに極端な負担がかぶさることもありません。
取得実績はハローワークの求人票などにしっかりと記載されているので、その点もしっかり見逃さないようにチェックしておきたいですね。
最近では、出産後の女性が働きやすいように病院内保育施設で働く保育士のための求人を出しているとことも増えているようなので、今後は産休や育休も取りやすく、女性にとっても働きやすい環境ができてくるのではと予想されています。